お子さんには早めに将来やりたいことを決めて、それに向かって進んで欲しい、と思うのが親心。
しかし、そんなに簡単に将来を決められる子供はそんなにいるものではありません。
でも、目標を持ってそれに向かって進んでいくのが善だ、ということを私たちは小さいうちから刷り込まれているので、どうしてもその事を子供に強要してしまう。
それは違うということをお話ししたいと思います。
前進するには二つのタイプがある
ここで考えるのは、前進するには二つのタイプがいるということです
自分の力で道を突き進んでいける人
このタイプの人は、周りに何か言われなくても自分でしっかり目標をたててそれに向かって努力できる人です。
どんな誘惑にも負けず、コツコツやるべきことをやっていき、最終的に目標を達成できる。
親からしたら、我が子にはこのようになって欲しいと、おそらくみんなが思うでしょう。
しかし、これにはデメリットもあります。
それは失敗した時に大きな挫折感を味わうこと。
絶対に成し遂げる、そして成し遂げられると信じて頑張って来た結果、達成できなかった時にはポキンと折れてしまうこともあります。
そんな時には「まあ、仕方がないか」と簡単に割り切ることが難しいです。
流れに乗ってうまく前へ進む人
それとは反対に、将来のことなどあまり考えることがなく、その日が充実していればいいわ〜、というのがこちらです。
将来は何をやりたいかわからないけれど、その時その時を目一杯楽しんで充実した時間を過ごしているうちに、なんとなく前へ進んでおり、気がついたらそれなりにいい環境に身を置くことができている。
ただ、うまく流れに乗っていくことができればいいのですが、こういったお子さんは、いい流れに乗っていなくてもあまり気にならない。
そしてその結果がどんな状況でもあまり気にならない。
「まあ、なんとかなるか」という具合に。
このタイプのお子さんをお持ちの親御さんは、とても心配だと思います。
親の方があれこれ心配して口を出し、親子の関係が悪くなってしまうパターンです。
じゃあ一体、どちらの方がいいの?
これは一概にどちらがいいとは言えません。
ただ言えるのは、できないことを強要するのはよくない、ということ。
お子様がどちらのタイプかという見極めは、おそらくご両親であればわかるはず。
兄弟・姉妹でもまったく違います。
わたしも娘二人いますが、上の娘は自分で道を切り開いて行くタイプ、下の娘は流れに身を任せて行くタイプ。
同じ親から生まれているのにこうも違うかと不思議です。
上の子は親の心配をよそに、自分でこうすると決めてつき進んでいる、本当に突き進むと言った言葉がぴったり。
ただ、もしダメだった時には大丈夫かな、という心配もありました。
その心配が的中して挫折も味わいました。
今は這い上がって、また自分の進むべき道を突き進んでいます。
でも下の子はいつも力が抜けた状態で、ふわふわ〜っといい感じに流れに乗っている。
親としてはとても心配なのですが、何をいってものれんに腕押し。
今、大学受験真っ最中なのですが、将来どうしてもこれをやりたい、ということはなく、まあこれぐらいなら楽しそうだな〜、という感じで決めていました。
じゃあそれに向かって必死に努力するのかといえばそこまでの必死さはなく、後数ヶ月で受験というのに、悲壮感もなく毎日楽しそうに生活しています。
おそらく失敗しても、またすぐ違う流れに乗れるんだろうな、まあ、楽しければ良いか・・・と、ずいぶん楽な気持ちで見ていられます、というか見られるようになりました。
結論として、どちらがいいということはありません。
ですが、お子さんがどんな性質をお持ちかを理解した上で、将来何をやりたいか決めることだけが善ではない、ということを知っておいていただけると嬉しいです。