ごくたまにですが、心がトゲトゲすることがあります。
不用意な行動や発言をして相手を不愉快にさせたと感じるとき
仕事上で大きなミスをしてしまったとき
一生懸命頑張っていたのに成果を出せなかったとき
こんな時にはどうしていいかわからず、負の感情にまみれて何も手につきません。
こうなってしまった時、このトゲトゲがすぐに滑らかになっていくことはなく、結構時間がかかります。
ただ、その時間を少し早めてくれるのが、「自分の気持ちを聞いてもらう」こと。
誰かに話し、それを共感してもらうことによってトゲトゲしているさきっぽが少し削られていくような気がします。
話している時には「聞いてもらってもこの状況が変わるわけでもないし、どうにもならない」と思いながら話すのですが、2、3日すると元気になっています。
1週間もするとなんで落ち込んでいたんだっけ、とその原因すら思い出せなくなっていたりします。
少なくとも私にとって、落ち込んだ時、誰かに気持ちを吐き出すことは、立ち直るためにはとても効果的な方法なのです。
今回のご相談はまさにそれを強く感じました。
20代女性。
大好きな彼から別れ話を切り出され、一方的に縁を切られた。
まだ彼のことが好きで、なぜ別れ話をされることになったのか原因もわからない。
なんとか復縁をしたいとのご相談でしたが、これまでのいきさつやご自身の思いの丈を50分ぐらいお話しされた時でした。
急に「もう彼とのことはいいです。理由もわからないのに別れ話をされるなんて酷すぎますよね。そんな彼とは付き合っていても今後嫌な思いをさせられるだけだわ。次の出会いのために何かアドバイスをお願いします!」と。
私、まだ何も言っておらず、彼女の話を
「そうなんですか〜、大変でしたね。」
「それはひどいですね。」
「傷つきますよね。」
と聞いていただけ。
話をされているうちに、悲しみが怒りに変わり、それが次へと進むパワーになったようです。
何はともあれ元気になられてよかった。
お時間のほとんどを話を聞くことで終わってしまったのですが、私からは一応彼との今後をお伝えし(もちろん復縁という可能性はありませんでした)、今後のアドバイスをさせていただきました。
アドバイスといっても、このような方は何があっても自分の力で幸せをつかみ取っていかれるので、それが役に立つかどうかはわかりませんが…。
トゲトゲした気持ちをなんとかしたい時には、誰かに自分の気持ちを吐き出すというのははとても有効な手段だと思います。
ただ一つ気をつけて付けなければいけないことは、誰にそれを聞いてもらうかです。
本当に信頼のおける人がいればいいのですが、話を聞いてもらって逆にお説教されるとか、ますます落ち込むようなことを返してくるような人ではダメ。
ただ聞いてくれる人、そして共感できる人に聞いてもらうのがいいです。
そんな人がいないのであれば、お金はかかりますが私のような関係のない第三者に聞いてもらうのも一つの方法です。
それもダメなら紙に書くだけでもいいのかもしれません。
落ち込んだ時、立ち直るために一番必要なのは時間。
そしてその時間を短くするためには誰かに気持ちを吐き出すこと。
心がトゲトゲになっても、少しずつ削って滑らかにして、また少しずつ前に進んでいきましょう。