イベントに参加させていただくと、必ずといっていいほどそこの関係者の方を占って帰ることになります。
お客さんを25〜30 人ぐらい鑑定した後なのでぐったりなのですが、少しでいいから見て下さい!とスタッフの方が列を作って待ってくださいます。
こんな時にはお一人3〜5分程度しかお話できないので、座った瞬間に「転職したいけれどどうすれば良い?」「結婚できないんだけどいつ結婚できますか?」「妻子ある男性と付き合っているんだけどどうしたらいい?」など、オブラートに包むことなくズバッと聞いてこられます。
長く時間を取ると、聞きたいことがまとまっていなかったりして、結局なにを聞きたいのか分からない時もあるので、案外短い時間で鑑定をした方がいいのかな、と感じることもあります。
今日はそんなイベント後に鑑定した30代男性のお話です。
彼はファッション系のデザイン会社に勤めながら、独自でデザインしたものを海外に売り込んでいらっしゃるとのこと。
もうすぐ会社を辞めて独立したいのだけれどうまくいきますか?ということでした。
彼、さすがファッション系のお仕事をされていらっしゃるだけあってとてもおしゃれさん。
ただ・・・・・・
ノリが軽い!
ちょっと斜めに構えて、上から「〜なんだよね〜、でもさ〜、俺、〜でさ〜」
はぁ?
いや、わたしあなたとはまだ初対面なのですが・・・。
何か勘違いされてはいませんか?
お話を聞けば、独立する為に勉強もされていらっしゃるし、売り込みも頑張ってされている、ただ、その振る舞いが良くない。
それはお仕事にもしっかりと反映されておりまして。
「俺がデザインしたものをネットで紹介したらさ〜、なんとイタリアの老舗ブランドから褒めてもらっただよね〜、すごくな〜い?」
「で、すぐその方に連絡をとって会いに行くとお伝えしましたか?」
「・・・え?」
「いやいや、老舗ブランドの方に目を止めていただいたんですよね?」
「うん・・・」
「だから、すぐ連絡されたんですか?」
「いや、だって海外だし。」
「独立されたいんですよね?」
「はい・・・」
「そこ、すぐアポ取って行くところじゃありませんか?」
「はあ、」
「まさかそのままスルーしたとか?」
「いや、褒められて、俺ってすごい!って思ったぐらいで・・・」
呆れ果てるというか、本当にこの人は独立する気があるのだろうかと疑いました。
「独立したいという方が、その道のプロに褒めていただいたらなにをさておいても実際になにか行動を起こしませんか?占いでどうかな〜?の前に、目の前に転がり込んだチャンスを見逃していること自体独立には向いていません。詰めが甘いですよ。」
こうお伝えすると、隣に座っていた同僚が、「お前いっつも言われてるな・・・」と、ぼそっと呟いていました。
「え〜、今からでもまだ間に合うかな〜?」
「それはわかりませんが、動いてみる価値はありますよね。」
とお伝えしました。
あ〜もったいない、こんな大きなチャンスを掴もうとしないなんて!
せっかく自分で努力していても、これで満足、という頂点を作ってしまったらそれ以上先には進めないんです。
彼の場合、こんな有名なブランドから褒められた、それだけで満足してしまったから、そこから次へのステップに繋がる糸を手繰り寄せることはできませんでした。
現状に満足せず、常に先へ進もうとする気概。
特にお仕事をされる方にとっては大切なことです。
わたしも彼の話を教訓に、前進あるのみです!
あ〜、それにしても本当にもったいない。
わたしだったらすぐにイタリア行きのチケットを用意するけどな〜。