一つのことを10年以上続けている、それってある意味才能があること。
毎週水曜日、午前はシニアのピアノレッスン。
お年は70過ぎ。
60歳からレッスンを始められて、もうかれこれ13、4年が経過しています。
いつも「私は才能がないから人の3倍も4倍も練習しないと弾けないんです」と、日々の練習を欠かすことはありません。
才能がないと言いつつ、前回の発表会では「乙女の祈り」を弾かれましたし、今はベートーベンの悲壮ソナタ第二楽章を練習されています。
とは言え、すぐに弾けるようになる、ということはありません。
こんなことを言うのは失礼かもしれませんが、レッスンさせていただいて思うのは、彼女は決して器用な方ではないということ。
曲を完成させるまでにはものすごく時間がかかります。
ピアノの才能は確かにあまりお持ちではないのかもしれません。
しかし、この10年以上コツコツと続けていらっしゃる、それこそが才能。
続けるという才能で幼少期に憧れていたピアノが弾けるようになりました。

大抵のことは、それ自体の才能より、継続する才能でなんとかなる気がします。
しかし、この継続する、ということは思った以上に難しい。
特に、高い目標を掲げてそこに向かっていこうとすると、そこまでの道のりが遠すぎてすぐに挫折してしまいます。
こうなりたい!というイメージを持つことも必要ですが、まず目の前にあることをやっていく。
何も考えず、淡々とやる。
それこそが継続していく上で一番大切。
すると、お風呂に入ることや歯を磨くことのように習慣化できます。
習慣化できると、逆にそれをやらないと気持ち悪い感覚になってしまいます。
前述の彼女は、1日一回はピアノの前に座らないと気持ち悪いそうで、ピアノを弾くことがしっかり習慣化されています。
ピアノが弾けるようになった彼女は、「ピアノをやっていて人生が変わった!続けていてよかったです!」とおっしゃいます。
そうだよな〜、ここまで弾けたら人生変わるよな〜、と、思わされた今日のレッスンでした。
そんなわたしも、これを書き続けたら人生どうなるかな〜、と、コツコツとブログを書く毎日を送っているわけであります…。