将来使える英語にするために(小学校高学年・中学生編)

今回は将来使える英語にするために、現在小学校高学年・中学生をお持ちのお母様に聞いていただきたいお話です。

幼児期からの英語教育に関しては、こちらをご覧ください↓

考える力があるからこその壁

小さい時から身近に英語があり、触れ合う機会も多いお子さんにとって、英語は日本語と同じように体の一部となって使いこなすことができます。

どういうことかというと、彼らはすでに感覚で英語を話すようになっているのです。

日本人が文法などを考えず日本語を話しているのと同じです。

だから、中学校から文法を習うようになり、自分がなんとなく口から出ていた英語はこういう仕組みになっているのか、と、つながっていく感じです。

では、幼児期にほとんど、もしくはお遊び程度にしか英語に触れていないお子さんについて考えてみたいと思います。

英会話スクール・英語教室に通って力がつきました!という方はいらっしゃいますか?

ここで質問です。

小学校に上がって英会話スクールに通わせていらっしゃる方で、「しっかり英語が身について、さらにネイティブとコミニュケーションが取れます!」という方はいらっしゃいますか?

申し訳ありませんが、ほとんどいらっしゃらないのではないでしょうか?

わたしが経営している塾には、他の英語教室、もしくは英会話スクールから移っていらっしゃる方もいらっしっやいますが、幼稚園から毎週一回習いに行っていて、もうかれこれ4、5年は通っていますが何も身についていません と言われるかたばかりです。

英語教室あるあるの話で、How are you? – I’m fine thank you. や、How old are you? – I’m nine years old.なんてことは言えます!と子供たちは教えてくれるのですが、じゃあネイティブはそんな会話を日常でするの?と聞きたくなります。

まったくもって時間とお金の無駄。

こんなことを書くと怒られそうですが、正直言って良い商売しているな、と思います。

だって、大手の塾だと月に1万円、そして入会費・教材費を合わせると、4、5年通わせると6、70万円ですよ。

それで何もできないなんて・・・。

結局、アプローチの仕方が悪いんです。

正直、英語に対する素地が何もない小学生や中学生にいきなりネイティブとの会話をさせても無理です。

では、小学校高学年・中学生はどのように英語をスタートさせたら良いのでしょうか?

文法理解から始めよう

小学校高学年、もしくはもう少し前の段階からでも英語の文法はしっかり理解することが可能になってきます。

ただ、どう教えるかにもよるのですが、順を追って丁寧に教えていくとしっかり理解できます。

ここで考えたいのは中学校の英語の授業。

これはあくまでもわたしの主観として聞いていただきたいのですが、英語の教科書はストーリーの中にキーセンテンス(文法を習うための大切な文章)が入っているため、ストーリーの印象が強く、あまり文法として印象に残っていないことが多いです。

たしかにストーリーの中で単語を覚え、文法を学習し、さらにはストーリーを解釈させるにはこの方法が良いのかもしれませんが、苦手意識を感じている生徒にとっては何が大切なのか見えていないことがほとんどです。

そして、その文法を学習しても、例文があまりにも少なくて定着しません。

簡単なものならそれでも良いのでしょうが、いろいろなパターンがあるものなどは、たくさんの例文にふれ、それを使いこなすまで徹底的にやる方が身につきます。

それが身についた上で文章を読んでいくと、とてもスムーズに英文が読めるようになってきます。

文法が身について英文が読めるようになってくればライティング、そしてリスニングができるようになり、さらにはスピーキングへとつながっていきます。

楓英語教室では・・・

ちなみにわたしの教室では、英語が苦手なお子さんでもわかるように、学校とは違う方法で文法を説明しています。

そしてたくさんのセンテンスについて、日本文から英文にして言わせています。

1時間のレッスン中、生徒さんたちはたくさんのセンテンスを文法を考えながら英文にしていきます。

大体4〜50ぐらいは言うでしょうか。

その中には決まった文章だけではなく、アレンジしたりもするので、文法がわかっていないと答えられません。

このスタイルで進めていくと、リスニングができるようになってきます。

そして、言えるから英文も書けるようになります。

(単語は最初基本的な単語の仕組みを教えるので、読めれば大抵の単語は書けます。)

そこで英検を次々と受験させます。

英検は級を取得することも目標ですが、その勉強をすることで割と長い英文を読まなければならないのでとても良い教材だと思います。

そこで単語量や文法の確認ができます。

なお、英検のライティングは減点方式なので、基本的な文法で対応できます。

この、ただ単に丸暗記ではなく文法を考えながらたくさんの文章を身につけていくこと、さらにこれを使ってたくさんのストーリーを読んでいくことの積み重ねで、プットアウト、つまりスピーキングができるようになってくるのです。

最近、小学6年生のお子さん(現在は中2の文法が半分済んだところです)は、最近ネイティブの先生の言うことがわかり、自分の言いたいことも話せるようになってきてびっくりだった〜!と教えてくれました。

幼児期から英語をさせていないからと言って心配する必要はない

たしかに幼児期から英語をさせていれば耳もそれだけ英語になれるし良いことも沢山あります。

ですが、幼児期にまったく英語に触れさせていないから英語はできない、と言うわけではありません。

先ほどの生徒さんのように、いつから始めても、やり方さえ間違えなければコミュニケーションを取ることだって可能ですし、英語の成績だって心配ありません。

まとめ

小学生や中学生のお子さんに「元気?」や「今日の天気は?」という英文を何週もかけて覚えさせるような英語教室に通わせるのではまったく身につかない、ということは知っておいてください。

そして、英語の習得は早ければ早いに越したことはありませんが、大きくなってから(高校生や大人になって)でもやり方さえ間違わなければ十分間に合うということを覚えておいてください。