親というものは自分のかなえられなかった望みを子供に託しがちなところがあります。
- プロ野球選手になりたかったけれど、甲子園すら出られなかったから、息子には・・・
- いい大学に行けなかったからお前には有名大学に行ってもらいたい
- お母さんはこんな男性としか結婚できず、幸せになれなかったから、娘にはちゃんとした人と結婚して幸せな家庭を築いてほしい
子どもにとって親は完璧な存在
子どもにとって親という存在は絶対的なもので、親から教えられることはすべて正しいこと。
日々「あなたはこうするのよ」「将来はこうなるのよ」などと言われると、徐々に洗脳されていき、自分のこうしたい、ということはどこかに行ってしまい、母の望みが自分の望みと勘違いするようになってくるのです。
子どもはそれを拒否することもせず、親に認めてもらおうと一生懸命頑張り、親から否定的な言葉を投げかけられると自分自身を全否定してしまう。
そして、親に「嫌われたくない」ゆえに頑張るのですが、過剰な期待に応えることができずだんだん疲弊していきます。
期待を背負わされた子ども
親ができなかったことを子供に託して、それを達成させることで満足をする。
これは、親自身が自分の価値観を子供に押し付けているだけであることに気が付いていないことがほとんど。
親としては良かれと思ってやっていること。
幼少期の子供は親を喜ばせようとして頑張るのですが、自我が目覚めてくると徐々に疑問を生じてきます。
その時点で子供が反抗して自分を主張できればよいのですが、上からの圧力が強すぎるとそれもかなわない。
おかしいと思いながらもだんだんと自分の中の歯車が狂ってくるのです。
自分のポジションよりも優位にいる子供が許せない
特に母・娘の関係に多いです。
自分ができなかったことを娘に!という気持ちで育てていたはずなのに、実際、娘が幸せになっている状況を目の当たりにするとそれが許せない。
同性だから仕方のないことかもしれませんが、自分の支配下にあった娘がいつの間にかライバルになっているのです。
もちろん親自身は気が付いていません。
まったくもって理不尽な話です。
「幸せになってほしい!」と言われていたのに、実際幸せになったら嫌味を言われる。
本当に面倒くさいですよね。
毒親の対処法
このような親、世間では毒親と言われています。
ではこんな毒親を持つ子どもはどう対処したらよいのでしょうか。
自分の親が毒親であると気づくだけでも、その呪縛から解放される
まず、自分の親が毒親と気が付くことが重要です。
これに気が付けば、その時点から親のためではなく自分のために考え始めることができるから。
これができるだけでかなり状況は変化してくるはずです。
親は完璧でないことを知ろう
子どもにとって親は完璧な存在。
しかし何年生きていようが親だって人間なのです。
正しいことばかりではない、間違うことだってあります。
そしてきれいなことばかりではないのです。
善人ぶっていろいろ助言はしてくれますが、腹黒い部分もたくさんある。
一人の人間ですから。
気持ちの距離を置こう
自分の親が毒親だと気が付くと、自分がこうなったのは親のせいだ!という怒りがこみあげてきて、それを親に訴えたくなると思いますが、それを試みてもかえって自分の感情を使うだけです。
毒親は決して変わることはありません。
その気持ちをばねにして反対の方向に進んでください。
ベクトルが大きければ大きいほど、逆へ向かう力は強くなります。
自分の人生を生きる!と強く心に決め、少しずつ親との距離をとっていきましょう。
親は恩着せがましいことを言ってくるかもしれませんが、そこは聞かない強さを持ちましょう。
あまりにもひどいときには縁を切る覚悟も必要です。
毒親になってしまうのにも原因はある
毒親が悪であるのは確かです。
ただ、そうなってしまったのは親自身のせいばかりとは言えません。
彼ら自身が育った環境、どういう風に生きてきたか、さかのぼって言うとお墓の問題にまで関係してきます。
占いのご相談でいろいろお話を聞くにつけ、そうだよね、そうなっちゃうよね、と考えさせられることが多いです。
最後に
親と一緒にいると息が詰まりそう、話をしていると動悸がしてくる、そんな状況にある人はできるだけ早くその状況から逃げ出しましょう。
でも、老後の面倒はだれが見るの?なんて考えが浮かぶかもしれませんが、自分自身が精神的に正常ではないのに、面倒も何もありません。
それによってひどい子どもだ、言われるならそれでもいいのではないでしょうか。
まずは子ども自身が幸せになること。
このことが親にとっては最大の親孝行であるべきなのです。
さらに言うなら、彼らが満たされていない部分は彼ら自身で解決するしかない、子どもが何とかできる問題ではないのです。
彼らを幸せにするのではなく、まずは自分の幸せを手に入れましょう。