子供が岐路に立った時の親からのアドバイス、それって本当に子供のため?

お子さんが進路について悩んでいる時、どのような声がけをされていますか?

最近、そのことについてのご相談が続けてありました。

進路について、そして就職について。

親として心配だし関心も高いので、子供のことを考えてこうしたらいいのでは?とアドバイスすることが多いでしょう。

しかし、そのアドバイスって、本当にお子さんの為なのでしょうか?

今まで一生懸命に育ててきた子供のこととなると、大抵の親は自分への見返りのあるアドバイスをしてしまいます。

大切に育ててきた我が子だからこそいつまでもそばにいて欲しい、活躍している姿をみたい、さらには親がイメージする『幸せ』を手に入れて欲しい。

そんな気持ちがある上でのアドバイスになることがほとんどです。

たまに「先のことを考えると…」という言葉を耳にしますが、先のことなどは正直誰にもわかりません。

さて、子供が何か決断を迫られた場面で、親は一体どのように対処すれば良いのでしょうか?

自分で勝手に決めて突き進んでいくお子さんの場合

大きな岐路に立たされている子供というのは大抵思春期真っ只中。

なんとか自立しようともがいている時期なので、反抗もするし、親の判断を仰ぐ、などということはありません。

危ういながらも自分で何かを決断し、それに向かって突き進む。

親のいうことなんか聞く耳を持ちません。

言う通りにならない子供に対して親は葛藤します。

そんな選択をすれば先々苦労してしまう…。

それでも結局そちらを選び、子供はいらない苦労をする羽目になってしまう。

親としてはあの時こちらを選んでいれば、と考えるでしょう。

でも、それも勉強です。

そして、自分で決めた道を進んだ上での苦労は、乗り越えようとするパワーが違います。

そしてひと回り成長でき、さらなるステージへと向かうはず。

心配どころか、親に反抗してもそうすると決意し突き進もうとする、とても頼もしい姿ではないでしょうか。

どんな結果になろうと、決して「あの時○○しておけばよかったのに」などと言わず、「良く頑張ったね」と受け入れてあげて欲しいのです。

とても素直で、これまであまり反抗したことがないお子さんの場合

反対に、とても良い子でこれまであまり苦労をしたことがないお子さんの場合、少し気をつけてつけてあげなければいけません。

周りのアドバイスを素直に聞くことができるということはとてもいいことかもしれませんが、そうすることが当たり前になってしまっていると、本当は自分がどうしたいのかがわからなくなっている可能性もあります。

大きくなっても親のアドバイスを素直に聞くお子さんは「好きなように決めてもいいよ」と言われても、その決断は自分の意思ではなく、親が喜ぶ決断をしてしまうことが良くあります。

子供は親が考える以上に敏感なところがあります。

だから、親が1番喜ぶ選択を無意識のうちにしてしまうのです。

しかし、それは自分の本当の気持ちではありません。

こんな時、親としてどう接すれば良いのでしょうか?

親は極力子供にこうして欲しい、ということは言わない、というのは当たり前なのですが、今まで一点集中していた子供への興味を他のものへと移すことが必要です。

子供のことを気にかける時間がないぐらい忙しいぐらいにしておく方がいいのです。

何も言わなくても子供はプレッシャーをひしひしと感じています。

子供のことは自分とは切り離して考えることが何より重要です。

その上で、お子さんが今どうしたいのかを決めるべきです。

その選択がどんな結果になろうとも、親はすべてを受け入れてあげること。

さらには失敗してもまたやり直しをすればいい、ということを伝えてあげてください。

子供の成長に伴って、親は葛藤することだらけ。

しかし、最終的に1番望むのは、自分の足で歩いていってくれること、そこに尽きるのではないでしょうか。

どんなアドバイスより、子供の言うことに、ただ「やってみたら?」それだけを伝えられるそんな度量の大きい親でいたいですね。